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2007.06.20 Wednesday

新釈 走れメロス 他四篇

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    新釈 走れメロス 他四篇
    新釈 走れメロス 他四篇
    森見 登美彦

    「夜は短し歩けよ乙女」に続いて、本日も森見登美彦氏の作品。

    この作品には、中島敦の「山月記」、芥川龍之介の「藪の中」、太宰治の「走れメロス」、坂口安吾の「桜の森の満開の下」、森鴎外の「百物語」と日本文学を代表する短編小説を現代風にアレンジした五つの物語が入っている。

    物語の舞台は京都。五つの物語が、ときにシリアスに、ときにコミカルに描かれている。

    中でも、表題にもなっている「走れメロス」がオススメだ。
    約束を守らなけば学園祭のフィナーレをピンクのブリーフ一丁で踊らされる親友を人質に残し、約束を破るため全力で逃げる主人公。

    原作とはまったく逆の展開が息もつかさぬ勢いで駆け抜ける。
    一言で評するならば、このばかばかしさが面白い!!

    原作がすべて短編なので、原作を一度読んでから本作品を読むとより一層物語に入り込めると思う。

    また、本作品に入っている五つの物語はすべて横に繋がっている。登場人物がそれぞれの物語に主役として登場したり、別の物語で脇役で登場したりする。いわゆるスピンオフというやつだろうか。
    さらには「走れメロス」の舞台となる学園祭は、「夜は短し歩けよ乙女」の物語ともリンクしているようだ。

    こういうところも物語を楽しめるひとつの要素。
    是非一読を!

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